シリコンバレーの大物経営者がAIチャットボットの選択を劇的に変更しました。Salesforce CEOのMarc Benioffが2025年11月24日、Xで3年間毎日使い続けたOpenAIのChatGPTを捨て、GoogleのGemini 3に完全移行すると発表しました。
「もう戻らない」- わずか2時間で決断
Benioffは、Gemini 3をわずか2時間試用しただけで決断を下しました。Xへの投稿で「The leap is insane(この飛躍は驚異的だ)」「I’m not going back(もう戻らない)」と述べ、推論能力、速度、マルチモーダル機能における大幅な進歩を称賛しました。
ChatGPTの最も声高な支持者の一人だったBenioffがこのような発言をしたことで、AI業界全体に衝撃が走っています。
Gemini 3がベンチマークでトップに
GoogleとDeepMindは先週Gemini 3をリリースし、「すべてのGeminiの能力を統合した最も知的なモデル」と位置付けました。このモデルはリリース直後にLMArenaのリーダーボードでトップの座を獲得。このベンチマークはAIシステムの推論、コーディング、ライティング、事実精度をクラウドソーシングで評価するものです。
元OpenAI共同創業者のAndrej Karpathyも「明確にTier 1のLLM」「非常に堅実な日常使いの可能性」があると評価。Stripe CEOのPatrick Collisonも、OpenAIとの提携関係があるにもかかわらず、Googleの最新リリースを称賛しています。
OpenAI内部では「rough vibes」を予想
The Informationが入手したOpenAIの内部メモによると、Sam Altman CEOはGemini 3リリース前に従業員に対して「rough vibes(厳しい雰囲気)」を予想するよう伝えていました。
Altmanは「あらゆる報告によれば、Googleは最近素晴らしい仕事をしている」と認め、Googleの進歩が「会社に一時的な経済的逆風をもたらす可能性がある」と述べつつも、OpenAIは「急速に追いついている」と主張しました。
AI競争の新たな局面
今回の動きは、AI競争が新たな局面に入ったことを示しています:
Googleの巻き返し
- 3年前のChatGPTリリース時に後手に回ったGoogleが、Gemini 3で大きく巻き返し
- Google Cloudビジネスも、AI需要の急増により着実に成長
- Googleのエコシステムとの統合が大きな強み
業界の評価
CNBCのJim Cramerは、GeminiがChatGPTに対する最大の挑戦者になり得ると分析。Geminiは現在6億5000万人の月間アクティブユーザーを抱え、AI OverviewはGoogle検索で20億人以上の月間ユーザーにリーチしています。
まとめ
Marc Benioffの突然の乗り換え宣言は、AI業界の勢力図が急速に変化していることを象徴しています。
- Googleの復活: ChatGPTリリース時の出遅れを完全に挽回
- 競争の激化: OpenAIの優位性に初めて本格的な挑戦
- ユーザー選択の多様化: エンタープライズユーザーにとって選択肢が広がる
AI競争は、単なる技術競争から、実際のユーザー体験と統合力を競う段階に移行しています。今後のOpenAIの対応と、Googleがこのモメンタムをどのように維持するかが注目されます。